アーサー・C・クラーク

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20080319-OYT1T00315.htm?from=main5

 大好きな作家がとうとう亡くなった。私は30歳を超えてからこの人の作品を読むようになったのだが、その偉大なスケールが大好きだった。「2001年宇宙の旅」はミステリー仕立てでモノリスの発見にわくわくした。でももっと気に入ったのは「宇宙のランデブー」。太陽系に飛来した超巨大な宇宙船の中にある巨大な世界を探検する地球人。そのスケールの大きさと謎の雄大さは不安感を抜きにした、とても心地よい気持ちにさせてくれた。「宇宙からの訪問者は悪いヤツ」という類型化をはるかに超越して地球上の出来事を相対化して矮小に見せてくれる。クラーク氏は彼が描いた2001年の現実を見てどう思った事だろうか。