お花見

 昼食時に近くの公園に花見に行った。職場は人工の島の中にあるのだが木が茂り、鳥も集まるようになっている。昆虫はまだまだ少ないようだが人工の風景の中に生き物がしっかりと根を張りつつある。これは本物の自然ではないかもしれない。しかし生き物は人工物をちゃんと利用して繁殖を始めている。数十年後に、もしこの地域の経済活動が衰えて島が放棄されたら瞬く間に鳥と植物の楽園になり、そのときの人々には貴重な自然となっていることだろう。自然とは人間が守らなくてはならないものとは限らない。この狭い地球の上で自然とは我々と共に育って行くものなのだ。