レインマン

 頭脳の障害と天才が同居する、というモチーフはこの作品に発する。感情を表さないレインマンを演じるダスティン・ホフマンと俗っぽさ丸出しの弟役トム・クルーズが好対照。留学中にアメリカで見たのだが最後にトム・クルーズが無表情のダスティン・ホフマンに向かって延々と語り続けるシーンがよかった。映画終了後に涙が出て立ち上がれなかった。映画で、それもあんなシーンで泣けるということ自体がそれまでにない経験だった。名優ホフマンと対峙してクルーズが俳優としてステップアップした作品でもある。