キース・エマーソンへの手紙 vol.2

黒田亜樹神田佳子のライブをとても小さなホールで聴いてきた。


キース・エマーソンの率いたELPといえば1970年頃プログレッシブ・ロックとよばれてあたらしい物好きの中高生にうけていたバンドだ*1ELPの「展覧会の絵」を聞いてムソルグスキーを知った少年少女がたくさんいたのだ。今回は音大出身のお二人がELPに影響されていた事自体が最初の驚きだった。そして黒田さんと激しいピアノと、神田さんの強靱さと繊細さを持ち合わせたパーカッションの組み合わせ、強烈でした。「タルカス」の旋律は30年前の記憶を引き出してくれました。黒田さんは出産後3ヶ月でのライブが身体に堪えていたようですが全精力を出し切った演奏にはしびれます。神田さんは360度周りを取り囲む打楽器群を巧みに操り、会場を音の渦で支配していました。生身の演奏家を間近にみてエネルギーを受け取れる幸運に感謝。

*1:21世紀の今になってプログレッシブとはなんだか滑稽な呼び方なのだが