8月15日

 今日はかつての日本が戦に敗れた日。年に一度はこの国のあり方を考えることは悪いことではない。降伏の日を終戦と言い換えることにはいまだになじめない。しかし国民が疲弊した状況で、ソ連の侵攻を北海道寸前で止めたタイミングはぎりぎりだったのだろう。北方領土は失ったがドイツ、朝鮮のように国が分割される事態にならなかったことは幸いだったというべきだ。

 首相の靖国参拝が話題だ。中韓があれだけ反発の姿勢(ポーズ)を取るのは日本を牽制する材料としての価値を見いだしたことと、国内世論の操作のためで、戦犯の合祀の問題が整理されたとしてもこの問題に解決がつくわけではないように思う。私としては首相が参拝しなければならないとは考えたこともなかったのだが、さりとて外国の干渉を許すことは将来の国益を損なう結果を招くだろう。感情論ではなく、政治的及び経済的な国益の予測にもとづいた議論が必要だ。今首相が参拝を自粛してもそれで得るメリットはさほど大きいものではないだろう。