災害心理学

 日経日曜版。昨年の千島列島沖での地震津波のおそれで避難勧告が出たにもかかわらず対象地域の住人1万7千人のうち実際に避難したのはその0.5%以下だったとか。身近な危険を避けようとしない心理的要因として4つ挙げられていた。

  1. 認知的不協和:心の不安を解消しようとして危険を危険と認めようとしない。
  2. 専門家エラー:過去の経験、知識にとらわれて判断を誤る。
  3. 多数派同調:みんなで渡れば怖くない。自分から率先してアクションを起こすことができない。
  4. 初心者エラー:危険の認識とそれに対する対応ができない。

災害心理学の考えに従えば、現代人は危険が少ない生活に慣れて”安全ぼけ”の状況にあり、これが正常性バイアス*1を助長していると言える。逃げようとしない心理を考慮した防災が求められている。

 いやー。怖いことです。危険を知りそれに対する体と精神の反射神経を養うことは大事です。高度感やスピード感に身体をさらすことはその感覚を保つのに役立つと思っています。

*1:非常事態に直面してもそれを正常な事と理解しようと働く心理。