『クローズアップ現代』再放送 - 平野啓一郎公式ブログ

 再放送を見た.三十台の働き盛りの彼らが職場どころか住居と食事も欠く現状には言葉もない.しかし彼らがそれでもいつでも面接に望めるよう身なりをきちんとしているところが印象的.インタビューに答えていた人は表情も豊かで活力がある.そう、彼らは自分への誇りを持って人生を前向きに生きる意思を示しているのだ.自尊心あってこそ仕事を求めて生き抜く力になるはずなのに、プライドとの相克が邪魔して最後の生命線を自ら断ってしまう皮肉.人間の尊厳を保ちつつ救いを求める事に躊躇させないアプローチが必要.キリスト教はいつも悔い改め救いを求める事を信者に求める.そのような人々にとっては必要なときに助けを求める事のハードルは低い.そして可能な時は助けを授ける事もできるのだろう.そうではない文化に育った人々にとっては平野氏の言うように生活に窮したらとにかく連絡できる窓口を一本化すべきというのは妙案.