似たようなことを最近よく思う?

 まさかgardener君自身の言葉ではあるまいとは思うのだが一言返答しておく。

Be Not Afraid |そういうことで・・・
でも、研究やっている人っていつも思うけど、研究ってそんなに面白いのかな?なにが目的でやってるの?
いつも不思議なんだよね。皆さんノーベル賞とかマジに狙っているのかな?すこし有名になれたらいいかな、
とは思うことはあるけど、こんなの仕事キリが無いからね。

 そりゃぁ面白いにきまっているでしょ。君がどう思っているかは知らないが研究ってわくわくするものですよ。染色がきれいにできたり、ゲルのバンドがばっちり出たり、ちゃんとハエが交尾してくれたってうれしいものです。大勢の研究者の日常はそんなものでしょう。でもそんな小さなうれしさの積み重ねの上に気がついたらすごい発見が目の前に待っていることだってあるのです。そんな体験をいくつも経験した君だからこそ今でもまだ研究をやめずに彼の地での生活を送っているのでしょう。

 いや、君がすごいと思った結果に誰も同意してくれないかもしれません。論文送っても茨の道でようやく片付いたときには疲れ果てて発見の喜びも枯れ果てているかもしれません。でもまた次の発見のわくわく感を楽しみに明日もまたラボに足を運ぶ君がいるはずです。

 有名になろうとか欲目を出さなくとも良いですよ。みんながみんなノーベル賞狙っていた日には世の中が世知辛くてしょうがない。paperのcitationをプロットすれば良い論文もそれほどでもない論文もロングテールに収まってしまいます。でもしっかりした論文さえ出ていれば世の中必ず読んで評価してくれる人はいるはずで、どこかの学会でばったりあったときに声をかけてもらえるはずですよ。

 私にとって研究とは幸運にめぐまれて選ばれた人が、面白いと思えることを追求することを許された特権だとおもっています。面白く、科学的に価値の高い成果は世の中に役立たないはずはない。この特権を維持するための第一の条件はわくわく感を失わないこと。それを思い出したら愚痴るのはやめて一歩まえに踏み出してはどうですか?