タンゴの夜


 講演が終わり数名の同業者と出かけた酒場.
 小さなバーの机を脇に寄せて狭いスペースがあけてある.そこに歌手、ダンサー、楽団などが入れ替わり立ち代わり現れて2−3曲演じることを繰り返す.特にこの写真の赤毛の女性とデカプリオ似の男性ペアが踊るダンスが秀逸.彫りの深い顔立ちが照明に映える.二人とも小柄なのだが機敏でアクロバチックな動きを狭い室内で正確にこなす.指先・足先まで神経が行き届いて表現がとても豊か(女性の指先に注目!).目線を伏せて座席ぎりぎりまで寄るのだが絶対にぶつからない.背中に目がついているようだ.


50mmF1.8のレンズで感度を3200まであげて撮影した.画面が荒れてブレブレなのだがかえってそれが躍動感と怪しい雰囲気を醸し出している.


どうも彼らはグループをなしているようで時折ダンサーと楽器奏者が組になって出たりしている.これはリーダー格の歌手.後ろで待機するダンサーが聞き入る.


 途中で全員が登場してご挨拶.このときシャンパンが振る舞われた.時折ダンサーがお客さんを引っ張りだして一緒に踊ってくれるなどサービス満点.EWさんもご機嫌で踊ってました.私も踊らせてもらったのですがスマートに見える彼らの体は実にたくましく強い体幹が安定した踊りを支えていることがわかりました.強さを感じさせずに美しく踊ってみせるのはプロのダンサーならではでしょう.