ターザン特別編集号

自転車が最高!


 この夏に出版されたものだ。ターザン=軽薄(失礼!)の食わず嫌いのイメージがあって手に取ることはなかった。しかし最近友人から入手して目を通してみてびっくり。表紙は遠巻きに見ると青いジャージを着た二人の外国人が笑っている。これがベッティーニボーネン、オリンピックチャンピオンと世界選手権優勝者だ。記事には彼らのチームQuick Stepのトレーニングキャンプの取材記事があり、それもベッティーニから初心者への自転車入門になっている。Quick Stepといえばチャンピオンをわんさと抱えて世界最強の自転車チームのひとつといって良い。これってニューヨークヤンキースの選手が日本の雑誌に出ているみたいなモンだ。そんな彼らが気さくに(?) 撮影に応じてとてもいい記事になっている。

 意外だったのは日本にいくつも自転車雑誌があるが大半は広告カタログと化して真の一流選手の紹介というものを見たことがほとんどないことだ(アームストロングはのぞく)。多くはマンネリ化して新製品の紹介と毎年のレース、それもグランツールだけ、の通り一遍の記事だけになっている。お気に入りの自転車を見つけて購入すればもう買う価値はない。最近はwebでレース情報は早く正確に伝わるので雑誌には手にとって読むに値する記事を充実させる必要があるのだが今は退屈な記事ばかりである。自転車に関しては素人の(?!)ターザンがさらっとこんな本を出せる時代だ。自転車専門誌の存在意義が危機に瀕しているゾ!