BS1: TDF2007

 衛星放送のTDF2007年の総集編を見た。ドーピングスキャンダルで揺れに揺れたレースだが番組はレースの展開を冷静に追ってドーピングの問題をレース中の選手に重ねて語ることをしていない。ロードレースだけに関心が集中しているドーピング問題だがその評価についてはスポーツ界で幅広く問題が検討されるまでは総括するには早いだろう。目新しかったのは第8の山岳ステージでの展開の解説。この日はTMOがレースリーダーのゲルデマンを後方に下げて真のエースであるロジャースを先行させてタイムを稼がせる戦略をとり、ラスムッセンは泳がせておく作戦だった。それがロジャースの落車とリタイヤで完全にあてがはずれてゲルデマンを急遽エースにして追い上げをはかったが後の祭り。マイヨジョーヌをマークしていた他のチームもあてがはずれたはずだ。このステージからラスムッセンが総合トップを走り続けることになる。もう一点そのラスムッセンが「不可解な行動」でチームから解雇された後のインタビューでマイケル・ボーヘルトが「こんなに献身的にアシストしてきたのに残念だ」といっていた事。引退目前のボーヘルトの懸命のアシストにはマイヨジョーヌがふさわしかったですよ。本当に気の毒。


 それにしてDiscovery Channel撤退のニュースは残念。この件に関して関係者のコメントが少ないのはかえって問題の衝撃の大きさを表しているように思う。何せジャイアンツが九連覇の直後に消滅するくらいのインパクトだ(古い?)。