パイネトレッキング 3 -フランス谷からペオエ湖まで


夕刻、雪煙に煙るパイネグランデが現れる
 夜中に二度ほど起きたのが悪かったのか目覚めは悪く起床は7時40分だった.昨夜吹き荒れた強風は止んでいたがまだ雨.西から来たトレッカーの話を聞いてもフランス谷は天候が悪くかなりの人がスキップしたようだ.雨の中1時間半くらい歩いてフランス谷入り口のイタリアンキャンプに到着.既に手袋はぐっしょり濡れている.二重なので濡れてもまだ暖かいのだがオーバー手袋を持ってくるべきだったか.キャンプ場の管理小屋に荷物を置けると聞いたがすぐ引き返してとりにいくのも気恥ずかしいのでそのまま谷に入る.谷に入ってすぐ目の前に氷河の舌端が見える.上部はガスの中だが下部の見晴らしは比較的良いのでそのまま登り続ける.途中沢をつめるところで道を見失い焦るが無事復帰.第一展望台ではすごいブリザード.そのまま進んで森林地帯に入る.この先にイギリス人キャンプ場がある*1.雪道を歩いてゆくと先行パーティーが引き返してくる.雪も深いしもう何も見えないと言っている.私はそのまま踏み跡のない道を継続.しかしさらに15分ほど歩き風がきつくなったところで写真休憩を取り、引き返すことに決定.


ガスに煙るフランス谷の氷壁

 下る途中で日本人女性の二人組、それからタツロー君が登ってきたが彼らも間もなく引き返したそうだ.イタリアンキャンプ場に戻ってそのまま西を目指す.そこから道はさらに泥道と化し強風にあおられながら歩く.Pehoe湖にたどり着いたのは6時半になっていた.ホテルのようなRefugio Paine Grandeにチェックイン.

 小屋で荷物を整理しているとなんと雲があがり始めた.パイネグランデの主峰も見えている.カメラ片手に外に飛び出し強風の中、クエルノス方面がはれるのを待つ.雲の中から山映が浮かび上がるときはなかなか感動的だった.すっかり冷えきった体で小屋に戻り食事を済ませて眠りについたのは10時半.


雲の中から垂直の山影が現れる


平原は日が当たりだすが山からはガスが消えない.

9時間行動、24km歩行.

*1:Campamento Britanico、パイネには国や人名をとった場所が多くある.これは現地のインディオが入らず現地名がないか、あっても記録になかったからだろう.「日本人キャンプ場」もある!