隔世遺伝

 うちの長男は14才になってだんだん生意気になってきた。それは当然として彼の祖父母(=私の両親)、特に私の父は気になるらしい。将来の希望を聞かれて父の出身大学に行って私の実家に下宿することが希望なんだそうだ。他愛もないことだが男の子が父親を敬遠して祖父、叔父など少し離れた親戚に近しくなるのは珍しいことではない。私でも自分の父は少し敬遠するような存在でその関係は死別するまで変わらないのかもしれないと思う。私の父と祖父の関係も似たようなものだった。背中は見るが正面からは向き合わない、父子というものはそういうものだと思う。そういえばある方の父上の葬儀での挨拶、頑固な父親への近寄りがたい思いと、尊敬と惜別が混じり合ったスピーチで挨拶されたご長男の思いがとても良く伝わった。その場で聞いていたお孫さんが将来どう思うのか、聞いてみたい気がする。人の評価はひと世代おいて評価が定まってこそ正当に引き継がれるのだろうか。

 ただしこれは男性の場合。女同士の親子関係は未知だ。