「ハスの一生」披田野昭治写真展

 http://www.paxrex.jp/blog/にて.案内をいただいた大版のはがきは水中で撮影した蓮の葉.ちょっと薄気味悪い感じを持ちながらギャラリーに入ると、普段はモノクロ主体で落ち着いた地下のギャラリーが一面のカラフルな写真で埋め尽くされている.長い時間をかけて蓮池の四季を様々な角度から撮影を続けた作品のオリジナルプリントは、オリジナルの額に納められて見事.特に三枚に花のクローズアップ、蜘蛛の巣を覆う水滴、晩秋の枯れた枝、など水面と光の関係を計算し尽くして撮影された作品の数々は重厚.偶然に任せて撮影された写真は自分でも撮れるかも、という期待を抱かせるが、披田野氏の写真は模倣を許さない厳粛さを感じさせる.いい光を求めて明け方の池へ通われたそうだ.夜明け前の薄明かりに立つ開花を追えて枯れた花とこれから花開くつぼみに組み合わせ、これが私のお気に入りだ.これは必見の価値ある写真展だ.