熊野古道:昨年は

 昨年の第一回のレースにもエントリーした。しかし棄権した。理由はレースの直前に行われた職場のソフトバレーボール大会で腰を痛めたからだ。この日はレース前ということもありバレーにはいまいち意欲が湧かなかったのだが結局参加した。3人一組チームの相棒は元高校バレー部の選手だった。彼にやらせておけば楽チンと決め込んでいたのだがいきなりアクシデント発生。ダイビングレシーブは事故の元という立場で禁止するローカルルールがあった。しかし元バレー部君はいきなり全開のハッスルプレーの連発でいいスタートだった。しかし張り切りすぎた彼をいきなり悲劇が襲った。あるプレーで飛んできたボール目がけてダイビングレシーブした彼が立ち上がらない。とりあえず選手交代してみるが彼は結局病院に行って方を脱臼したことが判明。エースを失ったわがチームは私がフル出場を余儀なくされた。それでも準決勝まで勝ち進み試合を終えた。

 異変は試合後半にはすでにあった。なんとはなしに体の切れが悪い。それでも試合を終えて帰宅するのだが、翌朝寝床から起き上がれない。以前から持っていた腰痛がぶり返したのだ。こうなったが何もできない。歩くのもつらい。それでも一縷の望みを託して整体に出かけたが直せないものは直せない。泣く泣くレースはキャンセル。妻子には「そんなにがんばらなくてもいいのに!」といわれるのだがいまさら遅い。誰も同情してくれないのはつらいものだ・・・。

 さて肩を脱臼した元バレー部君はそれから三ヶ月腕を吊って痛々しい姿だった。しかしそんなかわいそうな姿は女性の心をくすぐるのか速攻で彼女をゲットして、そのままゴールインまで駆け抜けて行ったのだ。世の中つくづく不公平だと思う。